高齢者に皮膚感が増えているとのことですが、今後、超高齢化時代を迎えるにあたって、皮膚科領域ではどんな課題があるのでしょうか？
現在、高齢の方が介護施設などに多くいらっしゃいますが、そういった方たちには検診の機会がなく、皮膚がんに関して野放しの状態であるために、手遅れになりがちです。
施設でも皮膚ガンの検診システムがあれば、早期発見ができて、治療もずっとスムーズにできると思います。
また、高齢者の皮膚がんの場合、悪臭や出血で痛みを伴いますから、命に関わるという問題だけでなく、そのためのケアを必要とするため、患者本人だけでなく介護する家族や周りの人たちにも負担が大きくなるのが見逃せない問題です。
寝たきりによる褥瘡や皮膚の乾燥によるひどい痒みなども、高齢の方々の皮膚科領域での大きな課題となっています。

皮膚が老化すると、水分も弾力性もなくなる。
高齢になれば当然、誰しも皮膚の老化といった問題に直面するわけですが、これは具体的にはどのような状態をさすのでしょうか？
若い肌はみずみずしいと表現されますが、まさにその言葉通りで、皮膚に水分が保持され、適度に潤い、弾力がある状態です。
これに対して水分が漏出し、乾燥してしまった状態が皮膚の老化といえます。
このほか、加齢とともに皮膚を構成する成分が減少、編成したりして皮膚の構造が崩れ、様々な機能が低下してきます。
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